虚空の夜 星空の旋律

自作小説を公開します。上手く書けていないし、更新も比較的遅めですがよろしくお願いします。

第二章―内側の話―

【9月27日P.M.2:30】
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」時計を見て時間が止まる。いや、何を言っているんだ、俺は?いや、それより、何故もう午後なんだ?学校は―。勢い良くドアを開け一階へと降りる。俺が寝てしまっていたとはいえ、蕾まで寝てるとは限らないが、寝ていた場合、未来はどういう行動を取るのか?もしかしたらずっとドアの外で待っているかもしれない。っち!玄関へ向かう。
 その時、リビングから笑い声がした。・・・蕾か?リビングへと踵を返す。そこには―
「これ面白いですね〜、蕾ちゃん。お昼にこんな楽しい番組流すなんて反則ですよ。」
「だよね〜。これね、この前学校休んだ時に見たの。お兄ちゃんにも見せようと思ったんだけど、この頃TV禁止令出てたから。まぁ今なら安心して見られるけどね。」そういえば禁止してたな。もうTV見てもいいのだが、伝えそびれてしまった。それはおいといて、こいつらひょっとして学校サボったのか?さらに聞き耳を立てる。
 「でも本当に良かったのかな?」蕾が口を開く。それに未来が応える。「いいんですよ。そもそも葉君は張り詰め過ぎです。少しくらい息抜きしないと死んじゃいます。」
「そう簡単に死んでたまるかドアホ。」勝手に死亡フラグを立てられては堪ったものではない。作戦変更で会話に割り込む。未来と蕾がビクッと体を震わせる。未来はいつもの黒コート、蕾はどうやらまだパジャマのようだ。「よ、葉君!おはようございます!」
「サボってもいいから起こしてくれ。正直な話、心臓が止まるかと思った。」
「い、一応お兄ちゃんの部屋には行ったんだよ?行ったんだけど、お兄ちゃん珍しいほどに熟睡してて起きなかったし、それに、その・・・・。」
「・・・・・・何をした?」どもった蕾に少し強めの視線を向ける。それで居竦んだ蕾が未来の後ろに隠れた。「だ、だって、ほら、その、えっと、つい、ね?」
「少しばかり葉君の寝顔を眺めただけですよ?普段の葉君からは想像できない、とっても柔らかな寝顔でした。それで、ついキャメラに収めちゃいました♪」本当に楽しそうに笑いながらデジカメを取り出す未来。「消せ。今すぐ。即刻。」
「そう言う訳には行きません!蕾ちゃんにプリントアウトしてあげなきゃ――っむ?!」
「そ、それは言わない約束だったでしょ?!」蕾が未来の口を塞ぐ。「んむんんむむむ。」
「何を言ってるのか分からないが、蕾。俺の寝顔が欲しかったのか?」小四の妹は嘘をつくことを知らない。俺の質問に一気に顔を赤らめる。何故か蕾は少々ブラコンの気がある。まぁ俺もシスコンと言えばそうなのだろうが。「え、や、あの、その、え〜・・・・・うぅ〜。」
「なら仕方ない。どうせ減るものでもないしな。それより、昼飯に何かないのか?」
「ありますよ、一応。味は保証しませんが。」そう言って未来が台所へと引っ込んでいく。残った蕾は未だに顔がゆでダコのままだ。
 ・・・実の両親が死んだことを知らずに生きるのは、残酷なことなのかそれとも幸せなのか。まぁ、今は幸せなんだからいいか。
「・・・・・お兄ちゃん、何笑ってるの?」非難がましい目でこちらを見る蕾。そのいじらしさを見て、少しからかいたくなった。
「なに、蕾がとっても可愛らしいからな。自然と顔もほころぶというものだ。」
「っっっっ?!」ただでさえ赤い顔が、ボッと音をたててさらにその赤みを増した。

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